明細胞腫瘍、境界悪性
Clear cell tumors of borderline malignancy



明細胞成分に中等度の核異質と核分裂を示す腺線維腫性腫瘍。全明細胞腫瘍(良性・境界悪性・悪性)のうち5〜8%がこの境界悪性の明細胞腫瘍とのこと。平均発症年齢は62歳とわりと高齢。両側発生は稀とのこと。

境界悪性明細胞腫瘍の場合の臨床的特徴としては、骨盤内腫瘍のほかに時に子宮内膜増殖症を示し性器出血を訴える。治療方法は漿液(しょうえき)性腫瘍に準ずる。予後は良好。再発はきわめて稀にみられるとのこと。


微小浸潤を伴う境界悪性明細胞腫瘍の場合の臨床的特徴は、平均発症年齢が72歳と境界悪性のときよりも発症年齢が高齢。 一般に予後は良好だが、子宮、付属器の摘出手術後の長期観察後に再発・死亡の報告が稀にあることが知られているとのこと。


引用・参考文献 産婦人科研修の必修知識2004 (社)日本産科婦人科学会 (2004)
婦人科腫瘍の臨床病理 滝一郎(監) メディカルビュー社 (2004)

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